飲食店の害獣駆除業者|法令が求める年2回と記録

飲食店の害獣駆除業者|法令が求める年2回と記録

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害獣駆除情報メディア編集部

害獣駆除業者の比較・料金情報を専門に扱うメディア。掲載する数値は各社の公式サイトで一次確認したものだけに限り、確認できない実績値は載せません。法令・制度は e-Gov 法令検索、環境省、消費者庁、国税庁の一次情報を出典としています。

閉店後の厨房でネズミを見た。翌朝、常連客から「昨日、店内で走るのを見た」と言われた。飲食店でこれが起きたとき、住宅の場合と決定的に違うのは、駆除するかどうかを自分で選べないことです。

飲食店のねずみ・昆虫対策は、食品衛生法が営業者に課している遵守事項です。しかも基準の中身は「清潔にすること」のような抽象論ではありません。食品衛生法施行規則の別表第十七には、年2回以上の駆除作業と、その実施記録を1年間保存することが明記されています。多くの記事が「HACCP義務化でネズミ対策が必要」と書きますが、条文番号まで示しているものはほとんど見当たりません。

この記事では、e-Gov 法令検索で条文を逐語で取得し、飲食店に何が求められているのか・年2回に例外はあるのか・守らないと何が起きるのかを確認します。そのうえで、業者に発注するときに何を仕様として指定すべきかを整理しました。業者そのものの横並び比較は害獣駆除業者 比較、金額の妥当性は害獣駆除の料金相場にまとめています。

飲食店のねずみ対策は「心がけ」ではなく遵守事項

根拠は食品衛生法第51条です。第1項第1号は、厚生労働大臣が基準を定める事項として「施設の内外の清潔保持、ねずみ及び昆虫の駆除その他一般的な衛生管理に関すること」を挙げています。ねずみの駆除が、法律の条文そのものに名指しで書かれています。

そして同条第2項が営業者側の義務を定めます。「営業者は、前項の規定により定められた基準に従い、厚生労働省令で定めるところにより公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守しなければならない」。ここでいう厚生労働省令が食品衛生法施行規則で、第66条の2第1項が「法第五十一条第一項第一号…に掲げる事項に関する同項の厚生労働省令で定める基準は、別表第十七のとおりとする」と受けています(出典:e-Gov 法令検索 食品衛生法/同 食品衛生法施行規則、いずれも2026年8月19日確認)。

法律 → 施行規則 → 別表という三段の構造なので、条文をたどらないと具体的な中身に行き着きません。競合記事が「食品衛生法」という法律名だけで止まり、条文番号に踏み込まないのはこのためです。実務で効くのは、いちばん奥にある別表第十七のほうです。

別表第十七が求める「年2回以上」と、そのただし書き

別表第十七の第五号「ねずみ及び昆虫対策」が、この記事の中心です。ロの全文は次のとおりです。

「一年に二回以上、ねずみ及び昆虫の駆除作業を実施し、その実施記録を一年間保存すること。ただし、ねずみ及び昆虫の発生場所、生息場所及び侵入経路並びに被害の状況に関して、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき必要な措置を講ずる等により、その目的が達成できる方法であれば、当該施設の状況に応じた方法及び頻度で実施することができる。」

食品衛生法施行規則 別表第十七(第六十六条の二第一項関係)第五号ロ

読みどころはただし書きです。年2回はあくまで原則で、発生場所・生息場所・侵入経路・被害状況について定期的かつ統一的な調査を行い、その結果にもとづいて必要な措置を講じるのであれば、施設の状況に応じた方法と頻度で構わないと書かれています。つまり法令は「年2回の作業」と「調査にもとづく管理」の2つの道を用意しており、後者を選ぶ場合は調査の定期性と統一性が条件になります。

この違いは発注の形をそのまま変えます。年2回方式なら、施工日と作業内容が記された報告書が年2通あれば足ります。調査ベース方式なら、モニタリングの結果と、それにもとづいて何をしたかまでが記録として必要です。「年2回だけやれば済む」も「毎月やらないと違法」も、どちらも条文の読み方としては不正確です。

別表第十七第五号ロが認める2つの実施方法の分岐飲食店のねずみ・昆虫対策には2つの道がある。左は原則の年2回以上の駆除作業と実施記録の1年間保存。右はただし書きが認める調査ベースの方式で、発生場所・生息場所・侵入経路・被害状況を定期に統一的に調査し、結果にもとづく措置を講じる場合は施設の状況に応じた方法と頻度でよい。どちらを選んでも侵入防止措置は別途必要。別表第十七 第五号ロが用意している2つの道ねずみ及び昆虫対策の実施方法原則|本文の方式年2回以上の駆除作業実施記録を1年間保存発注するもの:年2回の施工と作業報告書記録が年2通そろう形例外|ただし書きの方式定期・統一的な調査を実施結果に基づき措置を実施発注するもの:調査と、措置の設計・実施頻度は施設の状況に応じるどちらを選んでも別に必要(第五号イ)窓・ドア・吸排気口の網戸、トラップ、排水溝の蓋等の設置による、施設内への侵入防止と繁殖場所の排除「年2回だけでよい」も「毎月必要」も条文の読み方として不正確ただし書きを使うなら、調査の定期性と統一性が条件になる出典:食品衛生法施行規則 別表第十七(2026年8月19日 e-Govで取得)
条文の構造をそのまま図にしたものです。金額や効果を示す数値は含みません。

第五号は駆除だけを求めているわけではありません。イは「施設及びその周囲は、維持管理を適切に行うことができる状態を維持し、ねずみ及び昆虫の繁殖場所を排除するとともに、窓、ドア、吸排気口の網戸、トラップ及び排水溝の蓋等の設置により、ねずみ及び昆虫の施設内への侵入を防止すること」と定めています。ハは殺そ剤・殺虫剤を使う際に食品を汚染しないよう取り扱うこと、ニは原材料・製品・包装資材を容器に入れ床と壁から離して保存することです。

イが求めている侵入防止は、住宅の害獣駆除でいう封鎖工事と同じ発想です。駆除だけを繰り返しても、侵入口が開いたままなら基準を満たしません。この構造は住宅でも変わらず、ネズミ駆除業者おすすめで扱った「駆除と封鎖はセット」という原則が、飲食店では条文として書かれている、という関係になります。

HACCPは簡略化できても、ねずみ対策は簡略化されない

飲食店は、HACCPの部分については簡略化が認められている側の業種です。食品衛生法第51条第1項第2号は「重要な工程を管理するための取組」について、小規模な営業者その他の政令で定める営業者にあつては「その取り扱う食品の特性に応じた取組」でよいとしています。この政令が食品衛生法施行令第34条の2で、第2号に「飲食店営業(食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいう。…)」が明記されています(出典:e-Gov 法令検索 食品衛生法施行令、2026年8月19日確認)。

ここで多くの店主が誤解します。簡略化されるのは第2号の側であって、ねずみ及び昆虫対策が属する第1号の側ではありません。別表第十七は第1項第1号を受けた基準なので、小規模な飲食店にもそのまま適用されます。業種別手引書で衛生管理計画を簡単に作れることと、年2回以上または調査ベースという要求が緩むことは、まったく別の話です。

区分第51条第1項第1号(一般衛生管理)第51条第1項第2号(重要工程の管理)
基準の中身施行規則 別表第十七施行規則 別表第十八
ねずみ・昆虫対策第五号に規定あり規定なし
飲食店営業の扱いそのまま適用される施行令第34条の2第2号により「取り扱う食品の特性に応じた取組」でよい
店主がよく誤解する点「うちは小規模だから簡略版でよい」が及ぶのは右の列だけ

※ 出典:食品衛生法第51条、食品衛生法施行規則第66条の2第1項・第2項、食品衛生法施行令第34条の2。いずれも2026年8月19日に e-Gov 法令検索で条文を取得して確認しました。

記録についても整理しておきます。別表第十七第五号ロが求める駆除作業の実施記録は1年間の保存です。これとは別に、施行規則第66条の2第3項第3号が衛生管理の実施状況の記録と保存を求めており、こちらは「取り扱う食品又は添加物が使用され、又は消費されるまでの期間を踏まえ、合理的に設定すること」と書かれていて、年数の指定がありません。駆除の記録だけが1年という明示的な数字を持っています。業者からの作業報告書を捨てずに1年分そろえておく理由は、ここにあります。

さらに、同条第3項は衛生管理計画の作成と関係者への周知徹底、手順書の必要に応じた作成、記録の保存、計画と手順書の効果の検証と見直しを求めています。駆除は「発注して終わり」ではなく、計画に位置づけて見直す対象だという構成になっています。なお第51条第3項により、都道府県知事等は基準に反しない限り条例で必要な規定を定めることができます。自治体によって上乗せがありうる点は、保健所に直接確認してください。

守らなかったときに起きるのは、罰金ではなく処分

意外に思われるかもしれませんが、第51条第2項に違反したこと自体に対する罰則規定は、食品衛生法に置かれていません。罰則を定めた第11章(第81条から第89条まで)を読むと、第51条第2項は列挙されていません。「HACCPを守らないと罰金」という説明は、条文上の裏づけを欠いています。

効いてくるのは行政処分のほうです。第60条第1項は、営業者が列挙された規定に違反した場合として第51条第2項を明示的に挙げたうえで、都道府県知事は「同条第一項の許可を取り消し、又は営業の全部若しくは一部を禁止し、若しくは期間を定めて停止することができる」と定めています。営業停止の法的根拠は、罰則ではなくこの条文です。

そして処分に従わなかった場合に、初めて刑事罰が登場します。第81条第1項第3号は「第六十条…の規定による処分に違反して営業を行つた者」を3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金としており、第88条第1号の両罰規定により、法人には1億円以下の罰金刑が科されます。さらに第55条第2項第2号は、許可を取り消された者には取消しの日から2年を経過するまで許可を与えないことができるとしています。

段階条文内容
① 基準に違反した第51条第2項この違反自体への罰則規定はない
② 行政処分第60条第1項許可の取消し/営業の全部・一部の禁止/期間を定めた停止
③ 処分に反して営業した第81条第1項第3号3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(法人は第88条第1号で1億円以下)
④ 取消し後第55条第2項第2号取消しの日から2年を経過しない者には許可を与えないことができる

この4段は、飲食店にとっての損失が罰金額では測れないことを示しています。実際に痛いのは②の営業停止で、店を閉めている間の売上と、再開後の客足が戻るまでの期間が丸ごと失われます。駆除費用の見積もりを高いと感じたときは、この期間と比較する物差しを持ってください。金額の内訳をどう点検するかは害獣駆除の見積書チェックリストで、法令が業者に書かせる項目を基準に整理しています。

※ 出典:食品衛生法第51条・第55条・第60条・第81条・第88条。2026年8月19日に e-Gov 法令検索で条文を取得し、罰則を定めた第11章(第81条から第89条まで)に第51条第2項が列挙されていないことを確認しました。個別の事案でどの処分が下されるかは所轄の保健所の判断によります。

業者に発注するとき、仕様として指定すべき4点

条文を読み終えたら、次は発注書の言葉に翻訳する作業です。店舗の駆除で失敗する典型は、「ネズミが出たので駆除してください」とだけ伝えて単発の施工を受け、記録が残らないまま次の発生を迎えるパターンです。以下の4点を最初の問い合わせで伝えるだけで、受け取るものが変わります。

飲食店が害獣駆除業者に指定すべき4つの発注仕様1つ目は書面の作業報告書を毎回受け取り1年間保管すること。2つ目は年2回以上の方式か調査にもとづく方式かを先に決めること。3つ目はねずみと昆虫の両方を対象に含めること。4つ目は侵入経路の封鎖を見積もりに含めること。いずれも食品衛生法施行規則別表第十七の各号に対応している。問い合わせの時点で伝える4点1|書面の作業報告書を毎回発行してもらう実施日・作業内容・使用薬剤・確認結果が残る様式か対応:第五号ロ「実施記録を一年間保存」2|年2回方式か、調査ベース方式かを決める後者なら定期・統一的な調査が契約に含まれているか対応:第五号ロ 本文とただし書き3|ねずみと昆虫の両方を対象に含める条文は「ねずみ及び昆虫」。片方だけでは記録が欠ける対応:第五号の対象範囲4|侵入経路の封鎖を見積もりに含める網戸・トラップ・排水溝の蓋等の設置は基準側の要求対応:第五号イ「侵入を防止すること」出典:食品衛生法施行規則 別表第十七(2026年8月19日 e-Govで取得)
4点はいずれも条文の要求に対応しています。業者選びの前に、発注内容の側を決めるための図です。

あなたの店が個人経営の小規模店なら、まず1と4を優先してください。記録が残る様式かどうかと、封鎖が見積もりに入っているかどうかは、金額を比べる前に決まる条件です。複数店舗を運営している場合は2の選択が効きます。店舗ごとに構造も立地も違うため、全店一律の年2回より、調査結果にもとづいて頻度を配分するほうが総額を抑えられる可能性があります。

逆に、業者に頼まないほうがよいケースもあります。まだ被害が出ておらず、点検の結果として侵入口が見つからない段階であれば、必要なのは駆除作業ではなく、別表第十七第二号ホが求める「窓及び出入口は、原則として開放したままにしないこと。開放したままの状態にする場合にあつては、じん埃、ねずみ及び昆虫等の侵入を防止する措置を講ずること」という日常の運用です。逆に、屋根裏や天井裏にハクビシン・イタチなど中型の害獣が入っている場合は、店舗向けの定期防除とは別の工事になります。この場合は対応害獣を公式に掲げている業者を選ぶ必要があり、害獣駆除業者ランキングで各社の対応害獣を一覧にしています。

掲載8社の公開情報を、店舗の視点で見る

先に正直に書いておきます。当サイトが掲載している8社のうち、公式サイトに「飲食店対応」「店舗向け定期防除」と明記している社を、当サイトは確認できていません。各社の公開情報は住宅の害獣被害を前提とした記述が中心です。したがって以下の表は「飲食店向けランキング」ではなく、店舗から問い合わせるときに公開情報の段階で照合できる項目を並べたものです。

業者公表されている料金店舗の視点で確認できる公開情報
駆除ザウルス要見積もり(現地調査・お見積り無料)ペストコントロール協会加盟・損害補償保険加入/完全自社施工(下請け・外注なし)/最長10年の再発保証(期間は施工内容で異なる)
ダスキン 害虫獣駆除サービス(ターミニックス)要見積もり(サービス・店舗により異なる)ゴキブリ・シロアリ・ハチなど害虫駆除も同一窓口/「満足の保証」制度あり。ただし公式のサービス対象はネズミ・ハト等で、ハクビシン・イタチ・アライグマなど中型害獣のメニューは掲載されていません
害獣駆除110番22,000円〜(税込。ネズミ・害鳥の場合)全国47都道府県・24時間365日受付/東証上場のシェアリングテクノロジー株式会社が運営(証券コード3989)。加盟店派遣型のため施工品質に差がある可能性があります
害獣駆除のレスキューハウス14,300円〜/㎡(コウモリは33,000円〜/㎡)事前調査・お見積り無料/雨漏り修理・防水工事も手がける住宅施工会社。対応エリアは関東・北陸・関西・中国・四国・九州
害獣駆除ハウスプロテクト要見積もり(現場調査・見積り・出張費すべて0円)リフォーム会社が母体で封鎖まで自社施工/10年保証(期間は築年数・施工内容により変動)
害獣駆除ロイ(ROY)要見積もり(公式サイトに料金表の掲載なし)建築のプロとして構造面から侵入原因を解決/駆除後も定期点検・再駆除のアフターフォローあり
EMEAO!無料(紹介のみ・紹介手数料は完全無料)審査を通過した業者を最大8社まで紹介/専任コンシェルジュが条件を聞き取って業者を選定。公式サイトに「一括見積もりサービスではありません」と明記
くらしのマーケット出店者ごとに異なる出店者ごとの料金・口コミを事前に確認できる/害獣駆除カテゴリの累計口コミ数5,583件・平均4.88(2026年8月18日確認)。個人事業主含む登録制のため駆除規模・保証内容は出店者ごとに要確認

※ 表の内容は各社の公式サイトに掲載されている記述のみを転記したものです(一次確認日 2026年8月11日、くらしのマーケット 害獣駆除カテゴリの口コミ数5,583件・平均4.88のみ2026年8月18日確認)。公式に記載がない項目は推定で埋めていません。当サイトは一部の業者と広告提携しており、その開示は運営者情報に記載しています。掲載の根拠に口コミの平均点は使っていません(理由は害獣駆除業者の口コミの見方に整理しています)。

この表で店舗にとって意味を持つのは、左から3列目の情報が、前章の4点とどう噛み合うかだけです。ダスキンの「ゴキブリ・シロアリ・ハチなど害虫駆除も同一窓口」は、第五号が「ねずみ及び昆虫」を一体で求めていることに直接対応します。駆除ザウルスの「ペストコントロール協会加盟」は、公益社団法人日本ペストコントロール協会が公式サイトで優良事業所や資格認証者の名簿を公開しているため、名乗っている内容を第三者の名簿で照合できるという点で、口コミの星より確かな手がかりになります。

一方で、この8社はいずれも店舗向けの定期防除を主業務として公表しているわけではありません。年間契約で毎月モニタリングに入るような管理を求める場合、当サイトが掲載していない食品衛生分野専門のペストコントロール事業者のほうが適していることがあります。当サイトが役に立つのは、被害が出てから最初の駆除と封鎖を発注する場面までです。そのうえで賃貸店舗の場合は、費用を貸主と借主のどちらが負担するかという論点が別に発生します。考え方は賃貸の害獣被害は誰が費用を負担するかで条文とともに整理しました。

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よくある質問(FAQ)

Q. 飲食店のねずみ駆除は、法律で義務づけられているのですか?

A. 食品衛生法第51条第1項第1号は、施設の内外の清潔保持とねずみ及び昆虫の駆除その他一般的な衛生管理について厚生労働省令で基準を定めるとしており、同条第2項は営業者に「前項の規定により定められた基準に従い、厚生労働省令で定めるところにより公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守しなければならない」と定めています。その基準の中身が食品衛生法施行規則第66条の2第1項が指定する別表第十七で、第五号がねずみ及び昆虫対策です。したがって、駆除は店主の心がけではなく遵守事項です。

Q. 年2回の駆除作業を必ず発注しなければいけませんか?

A. 必須ではありません。別表第十七第五号ロは「一年に二回以上、ねずみ及び昆虫の駆除作業を実施し、その実施記録を一年間保存すること」と定めたうえで、ただし書きで「ねずみ及び昆虫の発生場所、生息場所及び侵入経路並びに被害の状況に関して、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき必要な措置を講ずる等により、その目的が達成できる方法であれば、当該施設の状況に応じた方法及び頻度で実施することができる」としています。調査にもとづく方法を選ぶ場合は、その調査を定期的かつ統一的に実施していることが前提になります。

Q. 駆除の記録は何年保存すればよいですか?

A. 別表第十七第五号ロが定める駆除作業の実施記録は1年間の保存です。これとは別に、食品衛生法施行規則第66条の2第3項第3号が衛生管理の実施状況の記録と保存を求めており、こちらの保存期間は「取り扱う食品又は添加物が使用され、又は消費されるまでの期間を踏まえ、合理的に設定すること」とされていて年数の指定がありません。駆除作業の記録は1年、日々の衛生管理記録は自店で合理的に設定、という二本立てで考えてください。

Q. HACCPは小規模な飲食店なら簡略化できると聞きましたが、ねずみ対策も簡略化できますか?

A. できません。簡略化が認められているのは食品衛生法第51条第1項第2号の「重要な工程を管理するための取組」の側で、飲食店営業は食品衛生法施行令第34条の2第2号によりその対象になります。一方でねずみ及び昆虫対策は同項第1号の一般的な衛生管理に属し、別表第十七がそのまま適用されます。HACCPの部分が手引書ベースで済むことと、ねずみ対策の基準が緩むことは別の話です。

Q. 基準を守らなかった場合、罰金はありますか?

A. 食品衛生法第51条第2項への違反そのものに対する罰則規定は置かれていません。効いてくるのは行政処分のほうで、第60条第1項は第51条第2項の違反を理由に、都道府県知事が営業許可を取り消し、または営業の全部若しくは一部を禁止し、若しくは期間を定めて停止することができると定めています。そして第81条第1項第3号は、第60条の規定による処分に違反して営業を行った者を3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金としています。罰則がないのは入口だけで、処分に従わなければ刑事罰に届きます。

Q. 害獣駆除業者と害虫駆除業者は、どちらに頼めばよいですか?

A. 別表第十七第五号が対象にしているのは「ねずみ及び昆虫」で、両方が同じ号に書かれています。記録も両方について求められるため、ねずみだけを単発で駆除しても第五号ロを満たしたことにはなりません。当サイト掲載8社のうち、ダスキン 害虫獣駆除サービス(ターミニックス)は公式にゴキブリ・シロアリ・ハチなど害虫駆除も同一窓口としています。ハクビシンやイタチなど中型の害獣が絡む場合は、公式に対応害獣を掲げている業者と使い分けてください。

今日から着手する3つの順番

順番を間違えなければ、最初の1件を発注するまでに必要なのは1日です。

  1. 過去1年分の作業報告書を探す:すでに業者に依頼したことがあるなら、実施日と作業内容が書かれた書面が手元にあるはずです。1年分そろっていれば、別表第十七第五号ロの記録要件はすでに満たしています。見つからないなら、そこが最初の穴です
  2. 年2回方式か調査ベース方式かを決める:店舗が1つで構造も単純なら、年2回の施工と報告書のほうが管理は簡単です。複数店舗や地下・厨房の構造が複雑な店舗を持っている場合は、ただし書きの調査ベースを業者に提案してもらってください
  3. ねずみ・昆虫の両方と封鎖を1つの見積もりに入れて相見積もりを取る:条文が求めている範囲を最初に伝えれば、各社の見積もりは同じ土俵に乗ります。範囲を伝えずに金額だけ聞くと、比較にならない見積もりが並びます

発注先の候補を絞る段階では、各社が公表している対応害獣・対応エリア・受付時間・保証を横に並べた害獣駆除業者 比較が使えます。金額が妥当かどうかを判断したい場合は害獣駆除の料金相場を、届いた見積書を点検する段階では害獣駆除の見積書チェックリストを参照してください。契約を急かされている場合や、説明のない追加請求を受けている場合は、消費者ホットライン188から最寄りの消費生活センターに相談できます。

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